値引きワゴン

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 毎度のことだが、野菜が全然安くならない。
葉物野菜はもう当分買っていない。
それだけでなく、物価高の影響で肉や魚やそれ以外の加工食品や嗜好品や調味料。全部が全部、ばか高い。

 激安スーパーの値引きワゴン、毎日のように覗いているけれど、パイナップルや栗とか、香味野菜やラディッシュとか、そういうあまり使えないものばかり。しかも元値が高いから半額といってもお得感がない。しょぼい握りこぶし大のレタスが二つ入って300円とか。買う気が起きない。

 長雨の前は、値引きワゴンの中身は充実していた。
表の一枚だけ茶色っぽくなっただけのレタスは50円だったし、小松菜やほうれん草は70円とか。今は298円。茹でたらしぼんでたちまち少量になる緑の野菜。消費税入れて300円超えもするなんて、やっぱり馬鹿々々しい。
あー、苛々する。
仕方がなく、広告の品の豆苗を手に取る。98円、そこまで目玉商品でもないのに、諦めたように私以外の客もそれを手に取る。考えていることは、みんな同じだ。

 サラダが食べたい。ファミレスで思いっきりサラダバーを頬張りたい。
レタスやキャベツやきゅうり、お浸しでもいい。ほうれん草のソテーでもいい。

 人間は欲深い。手が届かないと途端にそれは貴重価値を産み、普段は見向きもしないものに執着する。
そして今日も、ロクなものが無いと知りつつ、値引きワゴンに吸い寄せられる。


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