リア充

傘
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 この冷たい雨の中、朝早くから子は夢の国へ出掛けて行った。
久しぶりに中学時代の部活仲間と行くディズニー。
メイクもばっちり、ルンルンの朝。

子のリア充ぶりを見て、今が青春なんだろうなと思う。
私の高校時代とはまったく違って楽しそう。
学校と自宅の往復で、学校に行けばそれなりに話す友達はいてもただそれだけ。
今も時々会うかおりとだって、あの頃は学校以外で遊ぶことも無かったっけ。

元々、私と子では性質が違うのだと思う。やっぱり子は夫寄り。
今でも夫は学生時代の友達と定期的に飲み会をしたり、最近は自営を始めてそんな余裕が無くなったのか疎遠になりつつあるけれど、会社員時代は休みになれば、私とまだ小さい子を置いてちょいちょい遊びに出ていた気がする。
ツーリングやゴルフに興じてそこでまた仲間を増やして、夫はリア充そのものだ。

子は私寄りに思えた小学校時代だったけれど、中学でバレー部に入り、更に高校デビューしたといったところ。


 楽しければ、それでいい。
でも、なんだか寂しい。
同性親の身勝手な感情が自分の中に少なからずあることに嫌悪感を抱く。

私と子は親子であっても「別人格」なのだ。
私は私の人生を歩み、子は子の人生を歩む。当たり前のこと。
ただ、たまには親子でどこかに出掛けたいと思い誘っても断られる最近は、やっぱり寂しいのだ。
私が学生の頃は、気乗りせずとも母に付き合ってあちこち出掛けていた。そうすれば母が喜ぶのを知っていたから。
それが無い子は、私の顔色なんてまったく窺っていないのだろう。

それでいい、それがいい。
そんな母娘関係に憧れていた。
友達親子なんてまっぴらごめん。
満足しているのは、大抵、母親だけなのだから。




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