重いスイカ

すいか 生活
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 針金さんから小玉スイカをいただいた。
何かあるなーと嫌な直感は当たる。

「今年のお祭りも、人手が足りなくて。娘さん、お願い出来ないかしら?」

 今年、子は受験生だということを伝え、丁重にお断りした。
だが、


「ずっと勉強してるのも息が詰まるんじゃないかしら?気分転換に、ちょっと外の風に当たりに出るのもいいんじゃない?」


 押しが強い彼女。お隣でも、ここずっとぎくしゃくしており、掃除の時などは完全スルーなのに、頼み事があればこれ。
そういえば、彼女と険悪になった要因でもある猫の鳴き声は最近聞かなくなったなと思い出す。


「分かりました。今日は娘も出掛けているので・・帰って来たら聞いてみますね。」


「ありがとう。助かるわ~」


 ドアを閉めると、子が部屋から出て来た。実は家におり、私達の会話を聞いていた子。


「やらないよ。断って。隣のおばさん、あんまり好きじゃない。」


 驚いた。
私は一切、針金さんの悪口なんて言ったことなんてないし、子も去年のお祭りの手伝いの時くらいしか接触していないはずなのに。


「なんで?好きじゃないの?」


「うさんくさい。」


 ちょっと嬉しかった。
そこで話は終わり、特に2人で悪口を言い合ったりはしなかった。


ー先程はスイカをいただきありがとうございました。娘に聞いたところ、その日は夏期講習で不在なので無理だとのことです。お役に立てず申し訳ありません。


 角が立たないよう、塾があるから出来ないということにした。
彼女からいただいたスイカを冷蔵庫に入れる。どかんと鎮座し続けるそれがあるうちは、やっぱりソワソワ落ち付かないんだろうなーと思う。

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