クリスマスコフレ

　平日の日中、おもちゃ屋を通り掛かると懐かしい光景。
男女で楽しそうにプレゼントを選んでいる姿は、きっと幼い子の両親なのだろう。
時々、子がまだサンタを信じていた頃の朝の光景を思い出す。
ばれないよう、子が寝た後にこっそり枕元にプレゼントやお菓子のたくさん詰まった長靴を置いたっけ。大変だったけど、楽しかった。

　今年、子からクリスマスプレゼントにリクエストされているのは、2025年限定のクリスマスコフレだ。子の気に入っているブランドのもので、7000円程する。今年は受験だし、がっつりメイクをして遊びに行っている暇はないけれど、来年、大学生になった時にこのコフレを使ったメイクでウキウキと楽しい学生生活を送って欲しい。

　それにしてもー
今夜の夕飯はどうしようか。
夫にそれとなく話し掛けてみるも、まだだんまりと機嫌が悪い。今年は子も家でイブを過ごすと言うので、ご馳走は作るつもりだけど・・まさか外で食べて来たりしないよね？
ケーキも、夫に相談なく勝手に決める訳にもいかないのだけれど、話し掛けるタイミングをいちいち見計らうのが面倒臭い。子に頼もうか。
酒の準備も、気が進まない。それが原因でこうなった手前、いくらイブだからといって夫を前に飲酒し辛い。
　しかし、子が家にいてくれるのは救いだ。キラキラ輝くコスメのように、やっぱり娘は家庭を少なからず明るくするものだから。