私には名前がある。
「パートさん」と呼ばれていることを知った時、何とも言えない感情がわいた。
A課では、そんなことはなかった。
彼らは特に意識していないのかもしれないけれど、それを受けた側のショックは計り知れないものだ。
これまでも、様々な場面で自分の呼ばれ方に悩んで来た。
周囲は愛称で呼び合っている中、自分だけ苗字にさん付けだったり。
そういう疎外感は味わって来たのだけれど。
単発バイトでもないのに、パートさん。
なんだか、人間扱いされていないような気になる。
仕事をバリバリこなせば、名前で呼んでくれるのだろうか?
これは、パワハラに入る?
「この入力も、パートさんにやってもらおうか。」
「あ、でもこっちが先でもいいですか?」
「今、どれくらいパートさんに振ってるの?」
社員である彼らの、業務中の取るに足らない普通の会話。
だが、私には名前がある。
組織図や内線表にだってちゃんと記されている。
だから認識されていないということはない。
そして何より、佐藤課長が一番初めにそう呼び出したことがショックだった。
