卒業式に向けてのヘアスタイル

カラフルな髪型 わたし
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 子の卒業式までのカウントダウン。
夫はスーツ、子は制服、そして私は例年通り、10数年選手のセレモニースーツを着るつもり。
ただ、髪型については悩んでいる。
今朝、夫と子からこんな風に言われたからだ。

家族からのダメ出しが一番堪える


「髪、もうちょっとどうにかならない?」

 美容院代の節約で、ここずっとセルフカットをしていた。
以前はセルフカラーもしていたけれど、いったんグレイヘアに挑戦していたらその気楽さにはまり、徐々に白髪に移行しつつあった。
最初は自らの姿に羞恥心もあったりしたのだけれど、毎朝毎晩その姿を見ていれば、慣れと言うものは恐ろしいもので、それが「私」になる。
ちょっと前まで働いていた職場だって、通勤のぞけば頭に帽子のようなものを被るし、マスクもするし、小綺麗にする意味もない。
日頃からそんな姿を見続けていた家族だって、特に気にする風でもなかったのに。
子は、自分の受験が終わり、周囲を見る余裕が出来たのかもしれない。
合格し、はっと気付けば、まるで浦島太郎のように母親がおばあちゃんになっていたーような。

「ママ、卒業式出るならもうちょっとちゃんとして。髪とか・・」

 見るに見かねた子が、夫の前でそう言ったことで、まさかの夫から美容院代を貰ってしまった。
これは、子と私、二人分の美容院代ということらしい。
最近になり、更に節約志向が高まる我が家だけれど、夫は娘からのお願いにいつだって弱い。
私にーというよりは、子のついでにお金を受け取ったような、おまけのような感じではあるが。

「花子も高校生になるしな。身なりはきちんとしておかないと。それこそ、人は見た目が大事だからな。」

でっぷりした腹を突き出し、そう言う夫からは、何の説得力も感じないが、それもまた一理あると思っている。



見た目の印象は人生を左右する


 見た目ー確かにどんな綺麗ごとを言ったって、見た目が良ければその人の価値は割り増しされる。
中身良ければすべて良し!なんて、それは見た目いまいちの人間が言う強がりなのかもしれない。
私は地味顔、それに歯並びが悪いし多くのコンプレックスを抱えている。
そのコンプレックスを、結婚前は自分を売る為に隠し続けて来た。
夫と結婚出来たのも、あの頃の私はとにかく自分自身に投資していた。
一応、どこに出してもおかしくはない程度に、身なりを整えていたのだ。
給料の半分以上は美容費や被服費に使っていたし、ブランド物も身に着けていたし、流行にもそれなりに詳しかった。
今では考えられないし、当時を知る知人が今の私の姿を見たら、驚くに違いない。
ただ性格だけは変えられないので、今と同じく相変わらずコミュ障だし、友達も殆どいなかった。
そのお陰といったらなんだが、交際費が浮いている分、自分に向けて消費する余裕があったのだと思う。
ただ、あの頃にそのお金を貯金していたのなら、と、今でも悔やまれるけれど。
いや、もしバンバン自分の為に浪費していなかったのなら、夫とは結婚以前に出会うこともなかったし、今も独身だったに違いない。
夫が、地味で陰キャで、更にダサくてみすぼらしい女性と付き合おうなんて思うはずがないからだ。

 自分が、非正規雇用の独身女性だったならー、今以上に見えない未来に怯えながら暮らしていることだろう。



何年振りかの美容院



 美容院は苦手だ。
二人きりの空間で何かしらのコミュニケーションを取らなくてはならない。
スタイリストによっては、必要以上に距離を詰めて来る者もいれば、私が話し掛けづらいオーラを放っているのか、あからさまに隣の客とは違う対応をされたり。
馴れ馴れしくされるのも嫌だし、だからといって腫物に触るようにされるのも嫌なのだ。
 私が大人しく何も言えない客だと分かった途端、ぞんざいな扱いを受けたこともあった。
こちらの希望とはまったく違うスタイルにされて、泣きたくなるようなこともあった。
お金を支払うー、希望のスタイルにしてくれる。
そんな当たり前のWIN-WINの関係性をどうやったら築けるのだろう。
人によっては、信頼のおける美容院に何十年も通い続けているという話を聞くことがある。
人と人との縁と同じく、それだって、いくつもの複雑な条件を潜り抜け、引き合ったからこその繋がりなのかもしれない。


これまでのセルフカットとカラー

 自分なりに、セルフカットとカラーをする為に、多くの情報を得て来た。
今は動画でプロの美容師たちが、その技術のお裾分けをしてくれる。
不器用な私であっても、時間と鋏さえあれば、それなりのカットが出来てしまう。
ただ、髪を降ろした際、ちょっとした動作によっては不自然な部分があったことも事実。
斜めのようだったり、分厚いところと薄いところがありバランスがおかしかったり。
カラーについては、1本を2回に分けて使っていた。
本当は、使い切りがデフォなのだろうけれど、残ったカラー材を捨てるのが勿体無かったからだ。
カラーは、私にとってはカットよりも面倒で、何しろ思い立ってすぐに出来ない。カラー材を買いに行き、染めてからも髪を洗って乾かして、時間も取られるし染めている間の間抜けな恰好といったら。
段々とそれが面倒になり、その頃「グレイへア」が流行り始めたことで、その流れに乗ってみることにしたのだ。
 そして、現在に至る。
私が何かの雑誌で見た、素敵なグレイヘアの芸能人とは程遠い、ただ手入れのしていないみすぼらしいい白髪おばさんがそこにいる。


美容師とはプロフェッショナルな仕事

 プロの技術は違う。
美容師という仕事は、国家資格が要る。
適当に数週間勉強して得られる資格でもない。
誰でも出来る仕事でもない。
そんな資格を持つ彼らの技術を舐めてはいけない。
セルフカットでどうしようもなくなった髪は、今は一本結びで胡麻化しているけれど、セレモニースーツにこの髪型は似合わない。
このどうにも立ちいかなくなった髪を劇的に変化させられるのは、彼らしかいない。
髪を染めることは、自然に逆らうことーだなんて自分を無理くり納得させていたけれど、こうして夫の許可のもと、使ってもいいお金を前にすると、身綺麗にしたくなる。
子のハレの日ー、卒業式の写真は家族一緒に撮ることになるかもしれない。
一生残る写真。
そして、もしかしたらもしかすると、我が子が結婚式なんてすることになれば、披露宴のスライドショーに映るかも・・なんて妄想が膨らむのだ。
再びセルフに戻るかもしれないけれど、今回くらいはプロに身を任せ、自分を変化させたい。
暖かな春を迎えたからか、そんな心境の変化があった。


3月は美容院の繁忙期

 思い立ったが吉日ー、早速ネット予約を開く。
どこも埋まっている。
そうか、この時期はそうだった。美容院の繁忙期ではないか。
しばらく行かなかったことで、こんな当たり前のことに気付かなかった。
良さげなところは4月までびっしり予約で埋まっている。
予約不要な美容院だと、1000円カットとかしかない。あぁ、どうしよう。
折角夫から美容費を貰ったのに・・
何をするにも出だしが遅い、私の駄目なところ。
取り敢えず、どこでもいい。新規だとまだ脈はある。
今日は美容院探しで一日が終わりそうだ。



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