パート研修

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 パート研修といっても、まるで新人研修。
会社にとって、大切に育てたい新入社員に向けた研修は、厳しくも愛がある。
こんな経験、私の人生で初めてだった。

出勤し、自分のデスクには寄らずに会議室へ。
来年度の新入社員と思われる、リクルートスーツに身を包んだ若者達は既に席についていた。
恐る恐る入室すると、


「お疲れ様です!!」

「お疲れ様です!」


 一斉に、挨拶された。しかも、わざわざ席を立って。
緊張したような笑顔で、室内がピリッとした。
だが、挨拶を返してから後方の空いている席に着席すると、彼らは不思議そうな顔をした。
時間になり、講師と思われる女性が入室すると、皆、ビクっとした感じで起立し、挨拶。
ようやく理解したのは、彼らは私を講師だと勘違いしていたということ。
なんだか居たたまれない気持ちになった。


 研修は、Excelから始まり、たった一日でこのボリューム?と思われる操作。
MOSの勉強なんて歯が立たない。
課題をサクサクと解いていく彼らにまったく付いていけず、講師は私につきっきりとなった。
私と同世代と思われる講師は、しかし、私がパートということと彼らのついでに研修を受けることになった経緯を知っているようで、とても親切に教えてくれた。
新入社員がマクロとやらの課題をしている頃、私はまだ彼らにとっては簡単だろう表計算に四苦八苦していた。
そして、この職場はパートであっても、この研修レベルくらいこなせる人材を求めているのではないかと思い始めた。
要するに、やはり私は場違いなのだと。
それでも、講師をはじめ、リーダーや小川さんは親切に根気強く私ののびしろに期待してくれている。
それが申し訳なく、そして荷が重い。


 へろへろになりながらも、なんとか定時まで研修を受けた。
課題が10あるとしたら、私は講師にほぼやって貰う形で2くらい終えた感じだ。
そして、その日教わったExcel機能なんて、既に右から左で身に付いていない。
うがった見方かもしれないけれど、もしかしたら軽いリストラ的な研修なのでは?とマイナス思考に陥ってしまった。



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