経験値

階段 わたし
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 あれもこれも、悩みが尽きない。

この間まで頭の中の大半を占めていたはずの悩みが、別の悩みが入って来たら、
隅っこに押しやられてる。

そしてまた、新しい悩みがこんにちは。
次から次へと、もう頭の中は飽和状態。
ぎゅうぎゅうに押し込められた悩みたちは、でも限られたそのスペースの中で小さくなるしかなくて、
どれから解決していこう。どれも今すぐ解決する問題じゃないしなって。
悶々としながらも、ただそこに居座るしかなくて、小さく固まるしかない。
痛みに鈍感になるしかなくて、そうしないとやっていけない。

 日々のタスク。
それをこなしながら、後回しにして来た問題達は、いつか一回りも大きくなって自分に跳ね返って来るってことはもう半世紀も生きているのだから知り尽くしているはずなのに、
毎度のこと、何度も何度もやってしまう。
膨らんで整列した悩みの風船は、パチンと弾けることもあるけれど。
段々と、気付けばしぼんで床に転がっているようになったりして、それを人は経験値と呼ぶのかもしれないけれど。




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