スクール申込書

電卓
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 ポストを開けると、以前、夫が通学していた資格試験対応のスクールから。
申込書が届いていた。
実は、去年の二次試験に失敗した夫。
だが、一次試験は合格したので、その権利が使える数年間は二次試験の挑戦が認められる。
不合格後、荒れる間もなく開業準備だったので、すっかりスクールの存在すら忘れていた。

 夫の自営ー、犬塚さんとの共同経営。そして代表取締役は夫。
今回、犬塚さんの引抜き話が持ち上がり、夫は焦っている。
有資格者の犬塚さんを雇用していることで、経営が成り立っているのだ。
夫が資格を保持していれば、仮に犬塚さんに逃げられたとしても、一人で当面会社を回していくことは可能ではあるらしいのだけれど。
珍しく、昨夜に晩酌をしながら夫から聞いた話。
仕事上、上司や取引先の悪口はこれまでも耳にしていたけれど、こういう弱音を聞くのは結婚してから初めてのことかもしれない。
それ程に、切羽詰まった状況なのだ。

ただ、今現在も夫は事務所に缶詰状態。
そんな状態で、スクール通学なんて出来るのだろうか?
吉田さんが戻って来る気配も無い。
私が手伝えたら―と思うけれど、何の知識も無く役に立たないことは身をもって知っている。
犬塚さんに直接、夫の妻として話を聞くのは非常識だろうか?
本当のところ、引抜きの話はあるのか?そしてそれを受けるのか?
ただ、夫は、彼のことはもう信用出来ないとまで言っていた。
断っていたとしても、そういう話を共同経営者である夫の耳に入れなかった時点で「裏切者」なのだと激昂していた。

夫が再び試験に落ちたらー、新たに有資格者を探して雇用しなくてはならない。




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