花山さんに、異動の話を受け入れたことを報告した。
一応、同期だし、何も言わずにこの課を去るのもなと思ったし、異動といっても同じフロアで見える場所だし、後々気まずいことになったら面倒だなという気持ちが一番の理由。
ここ最近、彼女は休憩室で私と昼を取るようになった。
恐らく、黒川さんの社員登用が決まったこともあるのだろう。社員の中に一人パートというのも居心地が悪くなったからなのかもしれない。
「えー、大丈夫?米田さん以上だよ、あの課長。」
「うん。でも、さすがに週1のシフトじゃ稼げないし、取り敢えず頑張ってみて無理だったら辞めるかもしれないけど。」
「私、そろそろここ辞めようかなって思ってたのに。そしたら私のポジション空くでしょ、もう少し待ってくれたらよかったのに。」
今更そんなーと思ったけれど、シフトもそうだが一番の原因は米田さんなのだ。彼女の元で働きたくない。
「確かに米田さん、うちらより一回りも年下なのにあの態度なってないよね。そりゃあ社員だから仕事的にはえらい立場かもしれないけどさ、人間としてはクズ。しかもパートに自分が出来ない仕事を押し付けて、でも私がやりましたよ的な顔してさ。絶対に謝らないしお礼もないし~」
私と同じ様な不満を持っていた彼女。表向きは楽しそうにランチもしていたのに裏ではそんな風に彼女をジャッジしていたのかと思うと怖い。
「えー、寂しいなぁ。芝生さんともっと一緒に仕事がしたかった。」
サンドイッチを頬張りながら、本当だか嘘だか分からない社交辞令を振り撒く彼女。
きっと、裏では散々私の文句を言っているだろう。
仕事が出来ない、使えない!同期で同じ時給でやってらんない!とか・・
異動話を受けたことだって、勘違いウケル(笑)とか思っていそう。
だって、そんな耳障りの良い言葉を掛けながらも、目線はスマホ。適当なのだ。
ハルミさんに会いたいな、と思う。
相談、してみようかなとも。
だがすぐに、迷惑だよねと思う。
同期の表裏
仕事