ハルミさんとランチした。
お店は、彼女が選んでくれたタイ料理の店。
正直、パクチーが苦手な私は、だが彼女に勧められるまま無理して食べて吐きそうになった。
それでも、好物のえび料理でもあるトードマンクンやトムヤンクンは美味しかったし、何より、ハルミさんの人間性に惹かれ、この人と仲良くなりたい!と心の底から思った。
退職のこと、伝えることに緊張と不安をあんなにおぼえていたのに。一点の曇りのない笑顔で労ってくれた。
「そうだったんですね。大変でしたね。本当にお疲れ様。私も毎日辞めたいって思ってるしそもそも人間関係も尊敬出来る人がいないし、でもね。時給と休みやすさですよね。融通がこんなに利くところに出会ったことないから。まだ頑張ろうと思っています。」
「仕事、やっぱり辛いですよね。」
「うん、辛いっていうかー、遣り甲斐がなくて。一応、自分から仕事探して声掛けてってやってるつもりなんだけど、チェックとかデータ入力とかテキスト梱包とかそんなのばっかりで。私がサポートさせてもらってる社員さん、大変そうだから仕事半分くらいこっちに振ってくれたらいいのに。なかなかね。やっぱりパートにやらせたくないのかな。でも、無駄なことが多いなーと見てて思うんですよね。」
私とまったく違う理由で辞めたいのだと思った。
なので、共感はまったく出来なかったけれど、分かる分かるといった風に頷く。
そして、互いのプライベート、家族構成や住んでいるところ、これまでの職歴など、話すネタは盛りだくさん。私も他人に対して久しぶりに自分が饒舌になっているのを感じ、この感覚はいったいいつぶりだろう?と遡るけれど思い出せない程。彼女はどう思っているのか分からないけれど、私は彼女のことがますます好きになった。
ただ、彼女はランチの後に鍼の予約が入っているとのことで。2時間程経ったくらいで、ランチはお開きになった。
「じゃあ、今日は楽しかった。ありがとうございます。」
「仕事、頑張って下さいね。ではまた~」
楽しい時間だった。
勿論、疲れた。他人とマンツーマンで向かい合わせで話すことはとてつもなく精神的にも肉体的にも全エネルギーを使うけれど。
だがそれはどこか爽快感を伴う疲れで、他人を通しての自分を内省する作業は、人にとって大切なことで心を満たしてくれる。
縁と継続
わたし