名もなき家事

　パート帰りに買い物をするのが日課となっている最近だが、それでも休日はなんだかんだで買い足しが必要となる我が家。
よく聞く一週間ですべての食品や日用品雑貨を買いだめする主婦は、どれだけ計画的に家事を遂行しているのだろう。

　何度言っても、トイレットペーパーは残り1cm足らずで交換せずそのままだし、シャンプーやリンスも無くなりそうなら事前に一言言ってくれたらいいのにギリギリまで放置。
床に散らばっているものたちを元に戻したり、ペットボトルのラベル剥がし。これは夫も子も飲んだものをそのままシンクに置く癖があって、酷い時は5本くらいたまっているので、中身を濯いで乾かしてからのラベル剥がしなので正直うんざりする。
郵便物、ダイレクトメールなどの処理も面倒。チラシお断り！！とポストに貼り付けたいくらいに毎日毎日届く不動産情報。家なんて購入する予定もないし、世田谷！？そんな土地付き物件が買える訳もないじゃないか。その他、塾のDM、デリバリーのDM、DMだらけ。この無駄なゴミにしかならないDM代を集めてもっと社会の為、有意義なことやものに使ったらいいのでは？
苛々しつつ思う。
洗った食器を食器棚に戻したり、干した洗濯物を取り込みクローゼットにしまったり。
そんな作業は最近の忙しさでスルーするようにしていたら夫に文句を言われた。

「え？そこから？」

　洗濯干しのピンチから寝巻のズボンを渡したら注意された。
毎日それを着ることによって繊維が摩耗して駄目になるからと言う。だが部屋着やパジャマでしょう？お洒落着ならまだしも、細かくてうんざり。

「だって、どうせ仕舞ってもすぐそれ着るんだから同じかと思って。」

「いやいやいや、ありえないでしょ。ちょっと最近、あなたおかしいよ。」


　おかしいヤツの嫁をしているのだから、そうなるのも無理はない。そう思わない？と言い返したい。
だが同じ土俵で戦おうとすれば更に面倒なことになるので言われた通り、その日はクローゼットに仕舞ったけれど、気付いた人間がやるという発想になぜならないの？と苛々が募る。

名もなき家事は、家族平等に気付いた人間が行う。
そんなルールの元に生活出来たら、もっと暮らしやすくなるのにーと思う。